まず退屈にならなければならない

昔読んでいた「Oh!X」という雑誌で誰かが言った言葉を思い出す。 ここでいう「退屈」は あー、めっちゃヒマー。しにそー みたいなのではなくて ムムム、ヒマになってしまった。しゃーない、なんかするか というニュアンス。 つまり、ある日突然訪れる自由時間。これをなにか面白いことに使いたい。コードを書いたり、何かを設計したり。 でも現実は、なんとなくダラダラ過ごしてしまうということも多い。 時間がないからできないんじゃなくて、単にノリが足りないからやる気が起きない。そんだけ。 これを回避するには、普段とりあえず忙しくしとくだけでいいらしい。 くだらないことでもなんでもいい。単純作業でも会議でも無意味な授業でも風呂掃除でもなんでも。その仕事自体の価値なんてどうでもいい。 仕事中の「ノリ」を維持できることならなんでも。で、そいつらをさっさとやっつけて退屈になる。それこそが目的。 早い話しが、プチプチ（梱包材）だ。やがて確実に来る自由時間までのスキマを埋めてくれることに価値がある。 もし、ヒマで死にそうなら、たぶん梱包材が足りてない。そんなときは、何かしょうもない仕事を人からもらったほうがいい。でないと、せっかくの退屈を楽しいことに使えなくなる。 逆に、忙しすぎて退屈が来ないなら、たぶん真剣にやりすぎている。目に入るものすべてを愚直にやろうとするのは無謀なことだ。退屈という時間は、たぶんすごくデリケートで、梱包材を詰めすぎると傷んでしまう。 なにか面白いことをするには、まず退屈にならなければならない。そしてそのためには「とりあえず」忙しくしておくことが大切なんだと。 そう考えると、一見意味がなさそうなものでも役に立ちそうに思えてくるから不思議なもんだ。 ほんじゃ、今日もとりあえず仕事しときますかｗ